E-05:赤外線アクティブサーモグラフィ法による大面積非破壊検査技術

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徳島大学シーズ<E-05>:機械 sdgs-09 sdgs-11
 

赤外線アクティブサーモグラフィ法による大面積非破壊検査技術
― 大型構造物の維持管理に資する非破壊検査  ―

石川 真志 准教授 大学院社会産業理工学研究部 理工学域 機械科学系 材料科学分野
キーワード 非破壊検査、赤外線サーモグラフィ、メンテナンス
研究室URL  
研究の概要
<赤外線アクティブサーモグラフィ法を利用した非破壊検査技術/大面積検査の実現に課題>
赤外線アクティブサーモグラフィ法とは、検査対象物をヒーター等で加熱しながら対象物表面温度を赤外線サーモグラフィで観察する検査法である。得られた熱画像中の特異な温度分布を検知することで内部異常を発見する非破壊検査技術であり、土木構造物や金属材料など、様々な分野での応用利用が期待される。その一方で、検査面積が加熱源の熱照射領域に依存することから、大面積の検査に際する非効率さが実用上の課題であった。

<技術課題:大面積の高効率?高精度検査に向けた検査法の提案>
本研究室では、同検査法による大面積の効率的な検査を実現する為、加熱源を空間的に走査しながら対象物を加熱?観察する方法を提案?検討している(図1)。加熱源の走査により大面積の連続的な検査が可能になる。加えて、走査を周期的な往復移動とすることで、その時間的な周期性を利用した熱画像の位相画像変換が可能となる。変換後の位相画像では、熱画像よりも高精度に異常検出が可能であることが確認されている(図2)。
想定される用途と製品化?事業化イメージ
<大型構造物の維持管理に資する非破壊検査手法の開発?社会実装>
従来の大型構造物の点検?検査では、一般的に目視?打音検査が行われているが、検査効率、検査精度の属人性、検査に際する足場設置の必要性などの面での課題が指摘されている。本提案手法は、これらの課題を克服し得る有望な検査方法であり、建物外壁検査や、橋梁、トンネル等の大型土木構造物など、定期的な検査が求められる様々な構造物への適用?展開が期待される。
 
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図1. 建物外壁(タイル壁面)への周期走査加熱を利用したアクティブサーモグラフィ検査の様子 図2. 図1の検査で得られた熱画像(左上)とその位相画像変換結果(右上)、位相画像ではタイル裏面のき裂が検出可能に
特許 特許第5574261号 「探傷法および探傷装置」
特願2025-104468 「サーモグラフィ非破壊検査装置、非破壊検査方法、コンピュータプログラム及びコンピュータで読み取り可能な記録媒並びに記録した機器」
論文 Masashi Ishikawa, et al. Advanced Composite Materials, 32, 702–714, 2022.
DOI: 10.1080/09243046.2022.2141294

 

お問合せ先

徳島大学 研究支援?産官学連携センター
TEL:088-656-7592
E-mail:rac-info@tokushima-u.ac.jp

最終更新日:2025年7月28日

 

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